特定看護師とは何か?その仕事と必要な条件について

数年前から聞く、特定看護師という言葉。特定看護師とはいったい何なのでしょうか。

今回は、特定看護師とは何か、その役割や認定看護師・専門看護師との違い、特定看護師になるための条件とデメリットについてご紹介します。

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特定看護師とは?

まず、特定看護師とはいったい何でしょうか。

特定看護師とは、これまでは「診療の補助」に含まれていないとして看護師の業務に含まれなかったことを「医師の指示を受けて」実行することが出来る看護師像のことで、今現在資格として確立しようと厚生労働省が検討しています。

特定看護師は従来の看護師よりも広い業務範囲を持ち、医療チームの中で人をまとめあげコーディネートしていく役割という風に位置づけられています。

いま現在人手の足りていない医師の負担を減らすべく検討されている存在です。

認定看護師や専門看護師との違い

では、特定看護師は今現在ある専門看護師や認定看護師などとの違いは何でしょうか。

特定看護師は、医師の指示に基づき診察の補助を行える看護師ですから、範囲で見ると専門看護師と認定看護師を統合したような形になります。

専門看護師との違い

専門看護師というのは、「より困難で複雑な健康問題を抱えた人、家族、地域に対して質の高い看護を行える者」という位置づけになっています。

特定看護師と比較すると、より広い範囲において幅広いケアを行うことができる知識やスキルに加えて、専門分野に対する指導力も求められているのが特徴です。

こちらの記事では専門看護師専門看護師の仕事や資格についてご紹介しているので、それぞれのポジションへの理解を深めたい方はあわせてチェックしてみてください。→専門看護師とは?その仕事内容と資格取得の方法

認定看護師との違い

認定看護師というのは、特定の分野に特化した知識・経験をもって集中的にケアする看護師のことです。そのため、「ある特定の分野において水準の高い看護スキルと知識を有し、実践できる者」と定義されています。

専門看護師と比較すると、認定看護師の方は分野が細かく分類されているのが特徴として挙げられます。

また特定看護師と比較すると、より細くて深い知識・スキルが必要とされます。

特定看護師になるには?

特定看護師になるにはどういったことをクリアすれば良いのでしょうか。今現在の規定では、下記の条件を満たしていることが必要になります。

①日本看護協会が認定する当該分野の認定看護師の資格を有すること
②認定看護師の資格取得後、5年以上の経験を有すること
③当該分野の認定看護師としての実践を積んでいること
④研修を受けるに当たり、所属施設の看護部長あるいは施設長の同意を得ていること
⑤出張および研修等で研修中の身分が保証されていること

つまり、認定看護師として5年以上の経験があり実践を積んでいて、かつ上の許可を得て身分の保証のある看護師が、特定看護師養成指定を受けている大学院で修士課程を修了する必要があります。

認定看護師になるための実務経験が5年以上必要であることを踏まえて単純に計算すると、看護師免許を取得した看護師が特定看護師になるためには最短でも12年から13年必要ということになります。

特定看護師の仕事内容

特定看護師は、医師の指示を待たずに「手順書」に基づいて医療行為を行うことができます。

この手順書に記載されている医療行為は21区分に分かれており、全部で38種類の特定行為があります。

今回はその特定行為の例をご紹介していきます。

呼吸器

経口用気管チューブや経鼻用気管チューブの調整や、人工呼吸後の鎮静剤投与などが特定行為になります。

また陽圧換気の設定変更もできます。

循環器

ペースメーカーの操作及び管理も特定看護師が行うことができます。

大動脈内バルーンパンピングからの離脱を行うときの補助の頻度の調整も特定行為です。

ドレーン

ドレーンとは、体内に貯留した血液や体液、気体などを体外に排出するために使用するカテーテルのことです。

心嚢・胸腔・腹腔・ろう孔のドレーン抜去、管理も特定看護師の領域になります。

薬剤投与

栄養や水分管理や、循環動態に関わる薬剤投与も特定行為です。

それ以外にも精神・神経症状に関わるものや、皮膚損傷の薬剤投与にも自らの判断で特定行為を行うことができます。

厚生労働省:特定行為区分とは

特定看護師のデメリット

では、特定看護師として仕事をするにあたって、理解しておきたいデメリットとは何でしょうか。

激務

まずは、激務に拍車がかかるということが挙げられます。ただでさえ忙しい看護師のお仕事ですが、特定看護師として仕事の幅が広がった時には更なる忙しさが予想されます。

広い範囲においてケアを行うため重宝される反面、忙しさや特定行為の切り替えでハードルを感じるかもしれません。

責任が重い

また、仕事の範囲が広がるにあたって、患者の命を危険にさらす可能性や、責任の増加などが懸念されます。

特定看護師は医療行為に携わることができますが、あくまで看護師が学んでいるのは医学ではなく看護学のため、ミスや失敗などの可能性は捨てきれません。

加えて、そういったミスがあった場合に、看護師が被る責任の範囲が広まっていくのではないかという点もあります。

特定看護師を考える時には、以上を踏まえたうえで慎重に判断しましょう。

特定看護師になるメリット

特定看護師のデメリットを紹介してきましたが、メリットはどのような部分にあるのでしょうか?

医師の判断を待たずに特定行為ができる

通常の看護師の場合、患者さんに急な変化があってもまずは医師に報告し、指示を仰がなくてはなりません。

これによって患者さんへの対応が遅れてしまうこともあります。しかし特定看護師であれば、手順書に記載されている内容であれば、医師への報告・指示がなくても自分の判断によって特定行為ができます。

患者さんをなるべく早く守りたい!と感じた経験や、医師の判断の遅れに煩わしさを感じた経験のある方は、特定看護師を目指してみてはいかがでしょうか?

患者さんとのより深い信頼関係

特定看護師になると自身の判断がダイレクトに患者さんに響くため、普段から患者さんとの信頼を築いてく必要があります。

また患者さんから見ても、特定行為ができ、なおかつ相談しやすいポジションにいるため頼りになる存在です。

特定看護師まとめ

特定看護師制度は、まだ不確定の部分が多くあります。

厚生労働省は、2025年までに10万人超の特定看護師の養成をする意向を示していますが、まだ特定看護師に関する新しい発表などはありません。

出来上がった制度がどのようなものになるか、まだ未定の部分が多々あります。特定看護師を目指そうという方は、まずは認定看護師の資格を取ったり、実務経験を積み重ねておきましょう。

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