ビジネスの場における「プロパー」の言葉の意味と使い方:注意点は?

プロパーとは、直訳すると「正規のもの」「本来のもの」といった意味になり、ビジネスの場だけでなく、様々な場面で使われる言葉です。

ただし、同じ「プロパー」でも使用する場面で意味合いが異なりますから、使い分けができるよう正しく言葉の意味を理解しておくことが大切です。

そこで、プロパーの意味や使い方、注意点を9点に絞って解説します。

ビジネスの場で使われる「プロパー社員」とは

一般的にビジネスの場で「プロパー」は、社員や職員の職種を区別する際に使用されます。近年、少子高齢化などの影響により、正社員だけでなく様々な雇用形態の社員が入社しています。

そこで、社員を職種で区別するために、「プロパー社員」という言葉が使われるようになりました。ただし、同じ「プロパー社員」でも大きく分けて3つの意味がありま すから、その意味を正しく理解して使い分けることが大切です。

「新規採用」としてのプロパー

プロパー社員の意味として、一般的に認識されているのが、新卒から入社した新規採用、いわゆる「生え抜き社員」のことです。

ここ数年来、ほとんどの企業で中途採用や出向社員の受け入れに積極的ですが、将来的に企業の根幹を担うのは新規採用社員であり、企業によっては処遇も大きく異なります。そこで、中途採用や出向社員と区別する場合に「プロパー社員」を使います。

「正規社員に対する正社員」としてのプロパー

中途採用を含めた正社員と非常勤や派遣、パート社員などの非正規労働者では、仕事の内容や給与体系、人事評価制度などが大きく異なります。

そこで、自社内で大きく社員を区別する必要がある場合、非正規社員に対する正社員をプロパー社員と呼んでいます。

「外部スタッフに対する自社社員」としてのプロパー

主にIT業界などは、協力企業や下請け会社など別会社のスタッフと仕事をする機会が多くあります。こういった場合、自社社員と他社社員を明確に区別するために「プロパー社員」が使われることがあります。

プロパー社員を使う場合の注意点

プロパー社員には様々な意味があるものの、いずれも社員を区別する際に使用する言葉であることに変わりありません。したがって、プロパー社員とその他の社員の関係が良好であれば問題はありませんが、そうでない場合、使い方を間違えてしまうと職場の人間関係に悪影響を及ぼしかねません。

例えば、プロパー社員の処遇が非常に厚遇されている企業などで、プロパー社員の優位性を強調したり非正規社員に対して差別的に使用すると、さらに職場の人間関係に摩擦が起こり、職場の和が乱れてしまいます。

したがって、「プロパー社員」という言葉を使う場合には、相手の立場に立って十分注意することが大切です。

業種によって異なる「プロパー」

一般的にビジネスの場で「プロパー」は社員を区別する際に使用されますが、業種によっては語源が持つ意味から離れて、全く異なる意味で使用されることがあります。

したがって、「プロパー」は和製英語だと割り切って、それぞれの業種で使用される際の意味を理解しておくことが大切です。

アパレル業界で使用される「プロパー商品」

アパレル業界などでは「プロパー商品」という言葉をよく使います。プロパー商品は正規の品物という意味で使用されますが、アパレル業界では卸売業者から、直接小売り業者に入荷される、いわゆる「正規品」のことを指します。

卸売業や小売業で耳にする「プロパー価格」

卸売業や小売業でよく使われるのが「プロパー価格」です。直訳すれば「正規の価格」という意になりますが、卸売業や小売業では「割引をしていない価格」という意味で使われ、「上代価格」とも言われています。

また、プロ パー価格はメーカー希望価格とは異なり、小売店で店頭販売する際の価格になりますから、その金額は小売店が定めますが、実態はメーカー希望小売価格と大差ありません。

金融業ではおなじみの「プロパー融資」

金融業界でよく使われるのが「プロパー融資」です。一般的に、銀行が事業資金を融資する場合、信用保証協会から保証を取り付けておいて融資する方法と信用保証協会の保証は求めず、その銀行が直接融資を行う方法の2種類があります。

プロパー融資は後者を指しますがそのメリットは、銀行から直接融資を受けるため、融資額は銀行側で定められる点です。もちろん、貸し倒れになれば、銀行にとって大きな損失ですから、銀行との長期間にわたる信頼関係がなければプロパー融資を受けることはできません

記事の著者

ビジネスマナーの悩みをもっと見る