夫婦が別居した場合の扶養について知っておくべきこと6つ:児童扶養手当って何?

記事の著者:佐野理子

旦那との話し合いが進み別居に向けて準備中の段階で気になるのが扶養についてです。

一緒に住んでいたときは、特に気にせず夫の扶養に入っていた人も多いと思いますが、別居すると色々変わってきます。

そこで今回は、夫婦が別居した場合の扶養について知っておくべきことを4つ見てみましょう。

1. 妻や子どもは扶養から外れない

住民票の場所が違って別々のところに住んでいたとしても、離婚しない限りは夫の扶養から外れることはありません。

でないと、単身赴任しているご家族は、妻子を扶養から外さなければならなくなります。戸籍上は別居していても、夫婦であり家族であるため扶養からは外れません。

ただし、別居によってパートに出なければならなくなった場合は注意してください。収入が年間で103万円(2017年現在)を超えると扶養から外れることになります。

またあなたが16歳以上の子供を引き取り、仕事を始めた場合は、所得税法上において子供の扶養をあなたにした方が良いでしょう。なぜなら扶養控除によって税金が安くなるからです。

旦那の扶養にしている場合は、その安くなった分の金額を生活費や養育費として旦那からもらうという方法もありますが、旦那が納得しなければ難しいでしょう。そのためにも自分の扶養にする方が良いです。

子供を自分の扶養に入れる場合、一人だけ入れる、ということはできませんので、子供全員分を扶養に入れる必要があります。16歳以下の場合は扶養控除の対象になりませんので、夫婦どちらにしていても構いません。

2. 扶養義務は別居しても発生する

別居をしたのだから扶養義務はないと旦那から言われて困っているという人はいませんか。別居していても婚姻関係が続く以上、夫婦は助け合わなければならないと民法で定められています。

そのため夫婦が一緒に過ごしていた時と同じように扶養義務は発生し、別居したからといってなくなりません。

それは単に、扶養に入っているという事実だけでなく、旦那が勝手に出て行って生活費を入れないということも扶養義務を果たしていないことになります。

たとえあなたが仕事をしていたとしても、その収入だけでは生活できないのであれば、旦那は生活費や養育費は払わなければなりません。別居しているからといって、旦那側は扶養義務を放棄できるわけではないということは知識として知っておきましょう。

3. 健康保険の扶養は実態に基づいて判断される

基本的には別居中であっても、健康保険において子供は旦那の扶養から外れることはありません。

しかし、もしあなたが旦那から満足に生活費をもらえてない場合は、旦那の扶養から外れることがあります。形式上ではなく実態に基づいて判断されるためです。

その場合は、旦那側に子供の扶養を解除してもらい、あなたの方で子供を扶養に入れることができます。本来であれば、夫婦の収入が多い方に扶養を入れなければなりませんが、別居しているということで生計を一つにしていないので可能です。

入っている保険によっても制度が異なりますので確認してみましょう。

4. 別居した時の子どもの扶養

別居前、子どもは父親の扶養に入っているケースがほとんどです。夫婦が共働きの場合は、収入の高い方の扶養に入ることが一般的だと言われています。

別居というのはまだ離婚には至っていないので、父親ではなく母親の方に子どもがついていくことになったときでも子どもは父親の扶養に入ることができます。

離婚した際に子どもの親権問題でもめる夫婦がいますが、別居に関しても同様で、妻が子どもを扶養家族としたいと思っても夫が同意してくれなければ、勝手に子どもの扶養を変更することはできません。

しっかり話し合って決めるようにしましょう。

5. 児童扶養手当について

児童扶養手当は母子手当とも呼ばれており、生活の安定と自立の促進のために支給される手当です。

児童扶養手当は離婚した場合のみ受け取ることができ、期限は子どもが18歳を迎えるまでです。別居していて事実上離婚しているようなものであっても、離婚していなければ児童扶養手当をもらうことができません。

児童扶養手当は子ども1人の場合42,290円、2人の場合52,280円、3人目以降の場合1人増えるごとに5,990円となっています。別居後に満足な生活費を貰うことができていればいいですが、生活費を貰えない場合はすぐに離婚した方がいいかもしれません。

6. 児童扶養手当の所得制限について

児童扶養手当には所得制限があります。

離婚後に元夫から養育費を貰っている場合があります。養育費は8割が所得の扱いになります。養育費をもらっており、正社員で仕事をしているという場合は児童扶養手当を貰うことができないケースが多いです。

また、離婚後に子供を連れて実家に帰った場合も児童扶養手当はもらうことができません。なぜなら、実家に帰った場合は家族全員の所得で考えられてしまうからです。

そして、児童扶養手当が支給されてから5年経っても求職活動をしておらず、自力で生活を立てていこうという気が感じられない場合は児童扶養手当が半分に減額されます。

別居後に離婚を考えている方は、児童扶養手当について知っておきましょう。

まとめ

別居をする際に、扶養についても考慮しなければなりません。

夫婦が互いに円満に別居できている場合は、今まで通りに旦那の扶養に入っていてもうまくいく場合もあります。しかし、別居するということはトラブルもあるということです。

別居したからいきなり生活費を入れなくなったというケースはたくさんあります。そんな時に備えて、別居した場合に扶養についてもきちんと確認しておきましょう。

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