[レポート]DMM.プラネッツが伝えるデジタルアート体験のデザインとは?

こんにちは、Saras編集部のmakiです。

大学でデザインを専門に学んでいた私がこの夏おすすめしたいのがデジタルアート作品展『DMMプラネッツArt by teamLab』。

ビートたけしさんが出演しているCMに見覚えのある人もいるかもしれませんが、この『DMMプラネッツArt by teamLab』はチームラボが手がけた作品の中でも最大級の作品で、DMMのある役員の提案からチームラボとの企画が生まれました。

チームラボの作品はどれも作品と人が自由に触れ合うことができるという魅力がありますが、約3,000㎡もの規模で開催されるこの作品にはどんな工夫があるのでしょうか。

今回はデザインを学んできた視点から、『DMMプラネッツArt by teamLab』に実際に行って見てわかった、チームラボの考える世界とその世界を体験させるための工夫について紹介します。

DMM.プラネッツ Art by teamLabとは


『DMMプラネッツArt by teamLab』は数々の大型デジタル作品を手がけるチームラボが開催している、最新デジタルアートの作品展です。

2016年7月16日(土)〜8月31日(水)まで、フジテレビが運営している『お台場夢大陸2016』内で開催しており、『お台場夢大陸2016』の入場チケットを買うことで展示を見ることができます。

またデジタルアート作品を通して社会と人間の新しい関係を追求しているチームラボは、電通報の中でチームラボの活動について「他者の存在がポジティブに感じられるような世界がつくれたらうれしいですね」と語っています。

他者の存在がポジティブに感じられるような世界とはいったいどんな世界なのでしょうか。

他者の存在がポジティブに変わる世界

街の中や電車の中など、私たちは大勢の人達と同じ空間を共有しながら毎日を過ごしていますが、他人をあまり意識したりはしませんよね。

電車に乗るならなるべく空いている車両に乗りたいと思うように、むしろ他者の存在を避けたいと考える人の方が多いでしょう。

しかし『DMMプラネッツArt by teamLab』内の作品はどれも、同じ空間を共有する他者の存在によって変化していく内容になっています。

『人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング – Infinity』では、人が水の中を歩いた軌跡に花が描かれていくのですが、大勢の人の軌跡によって生み出された花々が水面を彩っていく様子に「もっともっと沢山の人が入った景色も見てみたい」と思わずにはいられませんでした。

この後は、過去最大規模のデジタルアート作品の体験とその工夫について紹介します。

視覚を遮断する真っ暗闇

まず展示会場内に入ると、スタッフから作品を楽しむためのアナウンスを受けます。

ここでは、スマートフォンが鑑賞中に水没してしまわないように防水ケースのプレゼントや、裸足になって手荷物をロッカーに入れる等の指示がありました。

その後促されたのは真っ暗な通路。

足元にうっすらと赤い光があるおかげで前後不覚にはなりませんが、暗闇の中で鑑賞者は視覚を失い、足や手の感覚を集中させることになります。

数メートル先も見え無い状態の中で、数歩歩いていくとぶつかるのは冷たい水の感触。

これは作品に入る前に足裏の汚れを落とすための水なのですが、汚れを落とす行為さえも体験になっているのが面白いところです。

これから作品を体験するんだと、いよいよ作品がはじまる予感に期待が高まりました。

写真 2016-08-22 0 12 00

暗闇と光を描く作品のコントラスト

『Wander through the Crystal Universe』は光の集合体によって、宇宙空間を表現したインタラクティブなインスタレーション作品です。

入り口と同じように暗闇の通路の中を歩いていくことで、『Wander through the Crystal Universe』へたどり着きます。

暗いところから明るいところへ出ると眩しいと感じるように、暗い通路の先にあるカーテンをめくった時に現れた光輝く世界はとても鮮明に目に映りました。

四方を敷居で囲われた暗い通路と対照的に、『Wander through the Crystal Universe』内は部屋全体が鏡張りになっているため、天井や壁を遠くに感じ、光の束が作り出す世界をより壮大に思わせます。

移動中の空間も作品体験をより魅力的に見せるための工夫の1つになっており、無限に広がる『Wander through the Crystal Universe』の景色とのコントラストが印象深かったです。

寝転がった中での映像体験

順路の最後にある『Floating in the Falling Universe of Flowers』は1年間の花々が時間と共に刻々と変化しながら咲き渡る宇宙が、ドーム空間に無限に広がっているインスタレーション作品です。

広い天井を見上げながら色彩豊かに変化する花が舞い散る様子を楽しむことができるのですが、その鑑賞の仕方は鑑賞者の自由。

会場の中を寝転がるも良し、複数設置されている腰掛けで休むも良し、ゆっくりとインスタレーションを楽しむことができます。

好きな姿勢でくつろげる『Floating in the Falling Universe of Flowers』の鑑賞スタイルは、ここまで歩いてきた鑑賞者の疲れた心理を上手く汲み取っていて、リラックスしたまま作品世界に没入できるのが良かったです。

他者の存在が作品を彩る

またこの作品は鑑賞者のスマートフォンとも連携しており、入り口で貰った防水ケースにプリントされたQRコードにアクセスすると、好きな蝶を作品の中へ飛ばすことができます。

ぼんやりと作品を眺めているだけでも、誰かが飛ばした蝶が現れて作品を変化させていく様子に他人の存在を感じることでしょう。

蕾から花へ変化していく花々と誰かによって生み出された蝶が自由に飛び回る景色は刻々と変化していき、その景色はその瞬間しか見ることができません。

知らない誰かの存在がたとえ小さなことでも影響を与えている、そんな意識を持つと普段の生活している中でも同じように、無意識に誰かの影響を受けていて、自分もまた周囲に影響を与えているのかもしれないと感じました。

『DMMプラネッツArt by teamLab』に行った際には、他者の存在が自分にとってどんな風に変わるのか考えながら作品を楽しんで見るのも良いかもしれませんね。

DMMプラネッツArt by teamLabまとめ

ここまで『DMMプラネッツArt by teamLab』の魅力と工夫について紹介してきました。

『DMMプラネッツArt by teamLab』は『お台場みんなの夢大陸2016』会場内で開催されており、 『お台場みんなの夢大陸2016』の入場チケットである1DAYパスポート(一般2,000円/小中学生1,300円)を購入すると展示を見ることができます。

私が行った当日は作品会場内にいるスタッフの人数も多く、広い会場で困ったことがあっても直ぐに聞くことができたので、安心して作品を楽しむことができました。

混んでいる時には120分待ちになることもあるそうですが、別料金で優先的に入場できるチケット(プライオリティチケット:1500円)を買うと待ち時間無く入れるので、ぜひ活用して見てください。

公式サイト:http://exhibition.team-lab.net/dmmplanets2016/

ライター