中絶前に知っておきたい痛みについて:初期と中期で痛さは変わる?

経済的/社会的なさまざまな事情で、素直に喜べない妊娠もあります。そんなとき、出産か中絶かの決断は、とても重くて苦しいものです。また、女性にとっては、中絶にともなう心身の痛みに対する不安も大きいでしょう。

この記事では、中絶にともなう痛みについてご紹介します。

中絶の種類

人工妊娠中絶は、妊娠12週未満の「初期中絶」と、妊娠12週以降~22週未満の「中期中絶」に分けられます。そして、中絶の方法は、初期中絶と中期中絶で大きく異なります。

初期中絶では、器具を使って子宮内から胎児や付属物を掻き出す掻把法、または子宮内にチューブを通して強力な吸引器で吸い出す吸引法を用います。初期中絶は、処置が日帰りで終わるのが一般的です。

一方、中期中絶は、陣痛促進剤を投与して人工的に陣痛を起こさせ、通常の分娩と同様の方法で胎児を外に出します。中期中絶は、処置に数日かかるのが一般的です。

術前の痛み

初期中絶/中期中絶のいずれの場合も、ラミナリア悍と呼ばれる細い棒を子宮口に挿入する前処置が必要です。この前処置には、痛みが伴います。

ラミナリア悍は海藻からできているので、子宮口で水分を吸収して徐々に膨張します。そして、最終的には十数本のラミナリア悍を子宮口に挿入して、中絶が無理なく行える程度に子宮口を広げます。

痛みの程度は人によって異なりますが、出産未経験の女性の方が強い痛みを感じやすいようです。麻酔を使用して痛みを抑えることもできますから、あらかじめ医師に相談するとよいでしょう。

術中の痛み

初期中絶の場合は、麻酔をかけて処置しますから、痛みを感じることはありません。

一方、中期中絶は、麻酔を使用せずに分娩しますから、通常の出産と同様の痛みを伴います。また、分娩後に子宮内の胎盤を掻き出しますが、ここでも麻酔を使用しないので、人によっては強い痛みを感じます。

ただし、麻酔科医の管理下で強い麻酔を使用することによって、術中の痛みを取り除いた“無痛中絶”を行っている産婦人科もあります。

術後の痛み

初期中絶/中期中絶のいずれの場合も、子宮内に残った組織が体外に排出されるときに、生理痛に似た痛みを伴うことがあります。また、中絶の後は子宮が元の大きさに戻ろうとしますから、収縮の程度によって痛みを感じることがあります。

この痛みは、個人差はありますが7~10日ほど続きます。痛みが激しい場合、痛みが収まらない場合は、中絶処置をした産婦人科で診察を受けることをオススメします。

心の痛み

あなたの身体に宿った命を絶つ「中絶」は、肉体的な痛みだけでなく、精神的な痛みをも女性に与えます。中絶後の精神的な後遺症は、人工中絶手術後ストレス障害(PASS)と呼ばれます。

人工中絶手術後ストレス障害の症状としては、苦悶発作、熟睡障害や不眠、攻撃的行動、集中障害、うつ状態、自殺願望などが挙げられます。このような症状が収まらないときは、早めに心療内科を受診することをオススメします。

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